研究活動・実績

食道癌の生物学的悪性度おけるPeriostinが示す役割の解明

(承認番号14111)

研究課題名

食道癌の生物学的悪性度おけるPeriostinが示す役割の解明 (承認番号14111)

研究対象

大阪大学医学部附属病院消化器外科において食道切除術をうけ、生体試料の保存に同意いただいた患者。2014年8月以後に同乳腺内分泌外科において乳腺手術を受け、研究課題「乳腺疾患、甲状腺疾患、副甲状腺疾患の組織バンキング」(研究承認番号;14111)に同意頂いた患者。

研究目的

患者食道癌組織を用いて食道癌におけるPeriostinのsplicing variantであるPN-1,2,3,4を含む細胞接着関連、間葉系細胞関連蛋白質の発現と細胞浸潤/転移能の関係を検討し、食道癌の新規治療の開発につなげることを目的としています。

研究方法

年齢・性別・背景疾患・採血/画像所見・前治療に関する情報、手術時の組織学的診断、食道癌症例においては再発の時期や予後など治療後に関する情報を診療記録で収集します。当院消化器外科にて保存されているパラフィン固定標本を薄切し、HE染色にて形態学的変化を検討し、細胞浸潤/転移能に関連する蛋白質を免疫組織染色にて解析します。これを、当院乳腺内分泌外科にて保存されている乳癌切除標本を陽性コントロールとして使用し、比較検討することで、食道癌におけるPeriostinのsplicing variantであるPN-1,2,3,4を含む蛋白質の発現が予後に及ぼす影響、食道癌の悪性度との関係や、術前化学療法・放射線療法の影響を検討する単施設・後ろ向き研究(研究責任者:土岐祐一郎)です。2023年3月までの予定で行います。

研究の意義

食道癌は現在においても難治癌の一つとされ、食道癌患者の予後はよくありません。最近になり化学療法の進歩は見られるものの進行再発食道癌の予後は依然として不良であり、新規治療を開発する基盤となる本研究の社会的意義は大きいと考えています。

個人情報の取り扱い

研究対象者のプライバシーは厳重に守られ、また、その他人権に関わる事項についても十分な配慮がなされます。本研究の登録の際には氏名やカルテ番号等の個人情報の匿名化を行うため、研究対象者の名前や個人情報が特定・公開されることはありません。収集した臨床情報に関しては、個人情報の保護に細心の注意を払い、情報の漏洩、紛失、転記、不正な複写などがないように研究を実施します。

研究組織

大阪大学大学院医学系研究科 消化器外科学

研究責任者

大阪大学大学院医学系研究科 外科学講座消化器外科学
TEL:06-6879-3251 同乳腺内分泌外科 TEL:06-6879-3772
受付時間:9:00~17:00(祝祭土日・年末年始は除く)

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