末梢血中循環乳癌細胞の生物学的特徴、及び、薬剤感受性の解析
(承認番号15075-2)
研究課題名
末梢血中循環乳癌細胞の生物学的特徴、及び、薬剤感受性の解析 (承認番号15075-2)
研究対象
当院にて治療中の転移再発乳がん患者さんで、本研究の参加同意を直接いただいた方
研究目的
乳がんの患者さんの血液の中にがん細胞が存在することがあり、これを血中循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cell:CTC)と呼んでいます。CTCの検出やその生物学的特徴の解析は新しい乳がんの診断法になるのではないかと期待されています。そこで、我々は、乳がん患者さんの血液中のCTCを分離・培養し、その生物学的特徴や薬剤感受性を解析したいと考えています。現在、CTCの培養法は確立されておらず、本研究を通じて効率的にCTCを培養する方法の開発を目指します。また、CTCの生物学的特徴や薬剤感受性の診断が可能となれば、患者さんにより適した治療(個別化治療)を実施することが将来可能になると期待されます。
研究方法
転移再発乳がん患者さんより、約10mlの血液を採取させて頂きます。血液は、その他の細胞を濾過してCTCだけを選択的に単離する処理を迅速に行ってCTCのみを取り出し、試験管内でCTCを浮遊させた状態で長時間、培養を行います。その後、CTCより増殖したがん細胞を用いて、マイクロアレイによるCTCの網羅的遺伝子発現について解析を行います。また、次世代シークエンサーといわれる技術にて、数種類のがん抑制遺伝子・がん遺伝子に関してCTCの遺伝子変異の配列を測定する予定です。さらに薬剤との感受性を調べる試験などを試みる予定です。また、癌性胸膜炎にて癌性胸水があり、治療の為に胸水穿刺吸引が行われている患者さんにつきましては、処置にて排出される胸水を10ml程度採取させて頂きます(排出・破棄される胸水を採取するもので、本研究の為に改めて胸腔穿刺を行うものではございません)。
研究に用いる試料・情報
転移再発乳がん患者さんの血液、胸水。いずれの血液・胸水検体や臨床情報も個人が同定できないように匿名化した上で取り扱います。
お問い合わせ、研究参加辞退の申し出
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません
研究組織
大阪大学医学部乳腺内分泌外科、大阪大学微生物病研究所、シスメックス株式会社、株式会社理研ジェネシス
お問い合わせ、研究参加辞退の申し出
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連絡先
研究責任者
研究責任者
加々良 尚文(助教)
大阪大学大学院医学系研究科 乳腺内分泌外科
〒565-0871 吹田市山田丘2-2-E-10
TEL:06-6879-3772 FAX:06-6879-3779
mail:office@onsurg.med.osaka-u.ac.jp