研究活動・実績

乳癌手術切除標本の生組織に対する癌細胞測定方法の開発

(承認番号15573)

研究課題名

乳癌手術切除標本の生組織に対する癌細胞測定方法の開発 (承認番号15573)

研究対象

当院にて乳がん手術を施行される患者さんで、本研究の参加同意を直接いただいた方

研究目的

現在の乳がんの手術・治療において、手術中の乳腺断端の診断を正確で、かつ短時間で簡便に行う方法の開発が望まれています。そこで、我々は、乳がん患者さんの乳腺切除断端の生組織に直接、試薬にて染色を行い、がん細胞の有無を判定する検査方法を開発したいと考えています。本研究では、手術後に乳がん患者さんからの残余(余った残り)の乳がん・正常乳腺の生組織を一部採取させて頂き、それらの組織に試薬を染色する研究を行います。従来どおりの手術中の乳腺切除断端の病理組織診の測定は、予定のとおり実施されます。また、本研究では乳腺断端部分の乳腺組織は用いません。

研究方法

乳がん患者さんの手術後の切除標本は、ホルマリン固定という処理がされます。今回、ホルマリン固定が行われる前の乳がん切除標本(生組織)より、乳がんと正常乳腺の残余(余った残り)の組織の一部をメスにて切離し、採取させていただきます。本研究では乳腺断端部分の乳腺組織は用いません。我々は、理化学研究所の田中生体機能合成化学研究室と共同研究を行い、種々の試薬の提供をうけています。同研究室では、それらの試薬を用いて細胞実験を行い、より選択的に生組織の乳がん細胞に染色される試薬を開発中です。今回、患者さんの乳がんと正常乳腺の残余(余った残り)の生組織に、これらの試薬を滴下し染色を行い、洗浄した後、乳がん細胞に特異的に染色されるか確認します。 今後、乳がん細胞に染色され、有用性の見込まれる試薬については、手術後の標本の乳腺断端に対しても染色を行う研究を計画する予定にしています。

研究に用いる試料・情報

乳がん手術後の切除標本(生組織)の乳がんと正常乳腺の残余組織。いずれの組織検体や臨床情報も個人が同定できないように匿名化した上で取り扱います。

お問い合わせ、研究参加辞退の申し出

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

連絡先

研究責任者

研究責任者

多根井 智紀(助教)
大阪大学大学院医学系研究科 乳腺内分泌外科
〒565-0871 吹田市山田丘2-2-E-10
TEL:06-6879-3772  FAX:06-6879-3779
mail:office@onsurg.med.osaka-u.ac.jp