研究活動・実績

切除不能又は再発転移再発乳がんにおけるトラスツズマブ デルクステカン治療に関連するバイオマーカーを探索するトランスレーショナル研究

( 受付番号K25044 )

研究課題名

切除不能又は再発転移再発乳がんにおけるトラスツズマブ デルクステカン治療に関連するバイオマーカーを探索するトランスレーショナル研究


当院では、下記の研究を行います。研究目的や研究方法は以下の通りです。この掲示などによるお知らせの後、臨床情報の研究使用を許可しない旨のご連絡がない場合においては、ご同意をいただいたものとして研究に対して試料・情報が提供されます。この研究に試料・情報の提供を希望されない場合、また、研究に関するご質問は問い合わせ先へ電話にてご連絡ください。


1.研究課題名

切除不能又は再発転移再発乳がんにおけるトラスツズマブ デルクステカン治療に関連するバイオマーカーを探索するトランスレーショナル研究
Examination of biomarkers for progression or long-term response in trastuzumab deruxtecan (EXPLORE study)


2.研究の対象について

2025年8月1日以前に、以下の条件すべてに当てはまる方
1) HER2陽性,あるいはHER2低発現の乳がんと診断された方
2) 切除不能又は再発乳がんの2~4次治療としてトラスツズマブデルクステカン(以下 T-DXd)治療を受けられた方
3) 切除不能又は再発時に腫瘍組織を採取した時の年齢が18歳以上の方
4) T-DXd治療の結果(治療期間,奏効)が下の表の条件のいずれかに当てはまる方
5) 切除不能又は再発の診断時,あるいはそれ以降で,T-DXd治療の前に採取された腫瘍組織検体が施設に保存されている方。ただし,条件2についてはT-DXd治療の後に採取した腫瘍組織検体のみが施設に保存されている方も対象となります

治療期間奏効 HER2陽性乳癌 HER2低発現乳癌
2次治療 3次治療 4次治療 2次治療 3次治療 4次治療
条件1 9か月未満 6か月未満 6か月未満 4か月未満 4か月未満 4か月未満
条件2 20か月超
または
完全奏効
11か月超
または
完全奏効
11か月超
または
完全奏効
10か月超
または
完全奏効
10か月超
または
完全奏効
10か月超
または
完全奏効

3.研究の目的・方法について

【目的】
この研究では,研究に参加いただいた方に,日常診療として行われた診断情報やT-DXdによる治療の情報などとともに、採取されて既に医療機関で保存されている腫瘍組織の一部を提出いただいて、その特徴を調べることを目的としています。
【方法】
・調査
1)診療記録からの情報の収集
診療記録から以下の研究データを収集します。
<対象者の背景情報>
T-DXd治療開始時の年齢,閉経状況,全身状態など
<あなたが実施した検査に関する情報>
病理診断情報,転移部位など
<対象者の実施した治療に関する情報>
乳がんに対する手術実施の有無,手術の前後に行われた薬物治療の有無・種類,T-DXd治療の内容と効果など
<腫瘍組織検体に関する情報>
採取した時期・方法・部位,提出する標本の枚数など
・腫瘍検体を用いた検査
以下のような検査を行うことを予定しております。
1) 免疫染色によりHER2というタンパク質の量を評価する
2) 組織に含まれる多くのタンパク質を質量分析装置で測定する
3) 遺伝子検査として変異遺伝子の検査,リボ核酸 (RNA)の量を測定する


4.試料・情報の取扱いについて

すべての試料・情報は、お名前ではなく個人を容易に特定できないように記号化された番号を用いて管理され、情報は研究事務局(一般社団法人JBCRG)に、試料は国立がん研究センターの指示の下、検査実施責任施設(エーザイ株式会社)に提供され、解析されます。研究業務の一部は、外部の医療検査会社や解析受託会社に委託する場合があります。また、取得した測定データは、エーザイ株式会社に加えて、エーザイ米国子会社(Eisai Inc., 米国ニュージャージー州)でも解析を実施します。この場合、試料やその測定データ、診療情報などには変換された番号のみを付与し、あなたの個人情報を十分に保護したうえで委託や提供をいたします。
外国における情報提供先:Eisai Inc.(米国)
米国における個人情報保護制度の有無:あり。その概要:以下をご参照ください。個人情報保護委員会公式ホームページ「外国における個人情報の保護に関する制度等の調査」:https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/kaiseihogohou/#gaikoku
本研究で収集した試料・情報、およびこの研究において実施する検査や解析で得られたデータ・情報は、たとえば、診断薬の開発や本研究の研究目的と相当の関連性のある別研究に将来的において利用する可能性または他機関に提供される可能性があります。また、その過程ではデータ・情報を国外移転する可能性もあります。実際に二次利用を行う際は、国内外の規制に則り適正な手続を踏んで行います。また、本研究で収集された情報及び本研究において実施する検査や解析で得られたデータ・情報は、エーザイ株式会社において、別の抗がん剤を開発する目的で利用されることもあります。


5. 研究組織および利益相反について

本研究は、一般社団法人JBCRG(研究事務局・データセンター)とエーザイ株式会社との共同研究契約に基づき、エーザイ株式会社の研究資金を用いて共同研究として実施します。エーザイ株式会社はトラスツズマブデルクステカンと関連する新薬の開発企業です。
一般社団法人JBCRGとエーザイ株式会社は研究実施の責任を分担し、全国の約40の医療施設の協力を受けます。
研究を行うときにその研究を行う組織あるいは個人(以下「研究者」という。)が特定の企業から研究費・資金などの提供を受けていると、その企業に有利となるように研究者が研究結果を改ざんあるいは解釈したり、また都合の悪い研究結果を無視するのではないかという疑いが生じます。(こうした状態を「利益相反」といいます。)しかし、研究資金提供者の利益を優先させて、この研究の公正さを損なうようなことは決してありません。この研究の実施にあたっては事前に国立がん研究センター研究倫理審査委員会および利益相反委員会にて研究の倫理性、科学性や費用の透明性について審議されて承認を受け、研究の倫理性や費用の透明性を図っています。また、この研究における利益相反は、大阪大学大学院医学系研究科・医学部臨床研究利益相反審査委員会による審査を受け、承認を得ています。我々はその審査結果に基づき、利益相反を適正に管理して研究を行います。


6. 問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

当院の照会先、および、研究への利用を拒否する場合の連絡先
氏名:吉波 哲大
大阪大学医学部附属病院 乳腺・内分泌外科
住所:吹田市山田丘2-15
電話番号:06-6879-5111

研究に関したご質問やご相談について
研究代表者
下井 辰徳
国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科
住所:東京都中央区築地5-1-1
電話番号:03-3542-2511

森田 翠
京都府立医科大学附属病院 内分泌・乳腺外科
住所:京都府京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465
電話番号:075-251-5534


7.研究機関及び研究責任者

研究機関名 研究責任者 所属部署 職名
国立がん研究センター中央病院(研究代表機関) 下井辰徳 腫瘍内科 医長
京都府立医科大学附属病院 森田翠 内分泌・乳腺外科 学内講師
東京慈恵会医科大学附属病院 伏見淳 乳腺・甲状腺・内分泌外科
大阪大学医学部附属病院 吉波哲大 乳腺・内分泌外科 特任助教
がん研究会有明病院 尾崎由記範 乳腺センター 医長
昭和医科大学 酒井瞳 先端がん治療研究所
エーザイ株式会社 筑波研究所 仙波太郎 トランスレーショナルサイエンス部 主幹研究員
旭川医科大学病院 北田正博 呼吸器乳腺外科 病院教授
埼玉医科大学国際医療センター 石黒洋 乳腺腫瘍科 教授
青森県立中央病院 橋本直樹 乳腺外科 部長
金沢大学附属病院 寺川裕史 乳腺外科 診療科長
さいたま赤十字病院 樋口徹 乳腺科 副部長
関西医科大学附属病院 柴田伸弘 臨床腫瘍科 診療講師
県立広島病院 土井美帆子 ゲノム診療科 主任部長
独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 八十島宏行 乳腺外科 科長
市立貝塚病院 大城智弥 乳腺外科 部長
名古屋大学医学部附属病院 高野悠子 化学療法部/乳腺・内分泌外科 病院助教
公立大学法人福島県立医科大学附属病院 立花和之進 乳腺外科 准教授
愛媛大学医学部附属病院 亀井義明 乳腺センター 乳腺センター長
京都大学医学部附属病院 川島雅央 乳腺外科 講師