研究活動・実績

G2.乳がん患者における血中循環腫瘍DNA検出法の開発

(承認番号636)

研究課題名

乳がん患者における血中循環腫瘍DNA検出法の開発 (承認番号636)

研究対象

2000年から2017年までの間に当院の乳腺内分泌外科で手術を受け、かつ、以下の研究①と研究②、あるいは、研究①と研究③に書面で同意して頂いた乳がん患者の方
 研究① 遺伝子多型を用いた乳癌罹患リスク診断法の開発
 研究② 遺伝子発現プロファイル解析による乳癌の生物学的特性診断法の開発
 研究③ 乳腺疾患、甲状腺疾患、副甲状腺疾患の組織バンキング

研究目的

近年、乳がん患者の血液中に循環腫瘍DNA(ctDNA)が存在すること、および、その同定が乳がん再発の早期発見や治療効果のモニタリング等にある程度有用であるとpreliminaryな結果が報告されています。しかし、現在のctDNA研究の最大の問題点はその検出法が未だ確立されていないことです。本研究の目的は、ctDNAの検出法を確立し、ctDNA陽性患者の臨床病理学的特徴を解明することです。

研究方法

乳がん患者を対象とし腫瘍組織におけるPIK3CA, TP53等の体細胞変異を解析します。次に、術前に採取した血液から血清(血漿)を分離しDNAを抽出し、高感度変異検出法(遺伝子解析に基づく方法)を用いて腫瘍組織で認められたものと同一の変異が検出可能な診断システムを開発します。ctDNA陽性乳癌の臨床病理学的特徴も解析します。
研究期間:2013年~2021年

研究に用いる試料・情報の種類

試料:血液、手術で摘出した乳がん組織等
情報:乳癌に関する臨床・病理関連情報、治療歴等

外部への試料・情報の提供

試料の一部を外部の共同研究施設(シスメックス、理研ジェネシス)に提供して解析を実施します。試料は、提出前に匿名化して、受け取り先では誰の試料かが分からない状態にしてから送付します。匿名化に用いる対応表は、当教室で厳重には保管します。

研究組織

  • 大阪大学大学院医学系研究科乳腺内泌外科 金 昇晋
  • シスメックス(神戸市)吉田智一
  • 理研ジェネシス(川崎市)近藤直人
  • 日生病院(大阪市)中内千暁

お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合は、該当する患者さんの試料・情報を解析から除外します。但し、既に研究結果が論文等で公表されていた場合はデータを廃棄できませんのでご了承下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先

加々良 尚文
大阪大学大学院医学系研究科乳腺内分泌外科・助教授
〒565-0871大阪府吹田市山田丘2-2-E10
TEL 06-6879-3772 FAX 06-6879-3779
E-mail: office@onsurg.med.osaka-u.ac.jp

研究責任者

金 昇晋
大阪大学大学院医学系研究科乳腺内分泌外科・准教授
〒565-0871大阪府吹田市山田丘2-2-E10
TEL 06-6879-3772 FAX 06-6879-3779
E-mail: office@onsurg.med.osaka-u.ac.jp