スタッフ紹介
Staff
大阪大学大学院医学系研究科
乳腺内分泌外科 助教 多根井 智紀
多根井 智紀
Tanei Tomonori
- 研究内容・専門分野
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- 乳癌手術切除標本の生組織に対する癌細胞測定方法の開発。
現在、乳癌の乳房温存手術を施行される際、乳房内局所再発をできるだけ避ける為に、本邦では一般的に乳腺切除断端の術中迅速診断を施行している。実際の術中迅速病理検査では、凍結標本による病理組織診を用いて診断されており、標本作成の煩雑な作業や病理医による診断などの多くの労力と時間を必要としており、簡便な迅速診断方法が望まれている。
本研究では、正確で短時間・簡便な術中迅速診断の為に、乳腺切除断端の生組織に直接、試薬にて染色を行い、癌細胞の有無を判定する検査方法を開発することを目的にしている。
当研究室では、理化学研究所の田中生体機能合成化学研究室が開発した、(1)癌細胞で高発現するアクロレインと有機反応を起こし、速やかにがん細胞に取り込まれる試薬、または(2)癌細胞内で高発現するポリアミンと選択的に反応する試薬の提供を受けている。実際に、これらの試薬を用いて、細胞実験では乳癌細胞株で特異的に染色されることを確認している。また、現在、同研究室では、より選択的に乳癌に染色される試薬を開発中である。 今回、乳癌患者の切除標本(残余組織)を用いて、生組織の主病巣(浸潤癌、非浸潤癌)及び、正常乳腺組織の一部に対して、これらの試薬を用いて染色を行い、正常乳腺細胞に比べて、乳癌細胞に、特異的に染色される試薬を確認する。そして、乳癌細胞に特異的に染色される有用な試薬については、実際の臨床に応用可能な染色条件や測定方法を開発する予定である。
本研究は、今後、乳癌手術標本の乳腺断端の生組織に対して試薬を染色し癌細胞の診断を行う為の基礎的研究として位置づけられる。
- 外科学一般および小児外科学関連
- 乳癌手術切除標本の生組織に対する癌細胞測定方法の開発。
- 所属組織
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- 2015/04/01 - 2016/03/31,医学系研究科 医学専攻,特任助教(常勤),専任
- 2016/04/01 - 継続中,医学系研究科 医学専攻,助教,専任
- 学歴
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大阪大学 医学系研究科 乳腺内分泌外科 修了 医学博士 2010/03 - 職歴
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大阪大学医学部附属病院外科・外科研修医 1999/06 - 2000/05 大阪船員保険病院外科・外科研修医 2000/06 - 2001/05 市立伊丹病院外科・外科研修医 2001/06 - 2002/05 市立伊丹病院外科・外科医員 2002/06 - 2004/05 国立大阪医療センター外科・外科レジデント 2004/06 - 2006/03 大阪大学医学部大学院(博士課程)乳腺内分泌外科・大学院生 2006/04 - 2010/03 大阪大学医学部附属病院乳腺外科・医員 2010/04 - 2011/03 Houston Methodist Hospital Research Institute・Postdoctal Fellow 2011/04 - 2013/08 大阪警察病院乳腺内分泌外科・医長 2013/09 - 2015/03 大阪大学医学部附属病院乳腺外科・特任助教 2015/04 - 2016/03 大阪大学医学部附属病院乳腺外科・助教 2016/04 - 2021/12 大阪大学医学部附属病院乳腺外科・講師 2022/01 - 継続中 - 所属学会
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- 日本外科学会
- 日本乳癌学会
- 日本内分泌外科学会
- 日本癌治療学会
- 日本乳癌検診学会
- 学会専門医
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- 日本外科学会 外科専門医・指導医
- 日本乳癌学会 乳腺専門医
- 日本癌治療学会 癌治療認定医
- 資格
- 検診マンモグラフィー読影認定医